漢方薬と聞いて、真っ先に思い浮かぶ味は
まずい、苦い・・・
ではないかと。
実は、甘いもの、すっぱいもの、からいもの、おいしいもの、もあるんですが、基本的にはおいしいものは食事になっているはず。
体調が悪い時に頑張って服用しないといけないから薬なので、まずいが基本であっていると思う。
漢方には、五味があり、それぞれに辛い・苦い・甘い・酸っぱい・塩辛い
という味の区分があります。
(どれにも属さない、味のない平という場合もある)
この五味、それぞれに効能があるんですよ。
辛いもの食べると、脈が早くなったり汗をかいたりしませんか。
辛い物は、心臓に作用します。
苦い物、例えばゴーヤ、夏の暑さを和らげます。体の熱を取ってくれるんです。
漢方で苦かったら、体の熱を取ってくれているんだな、と思って下さい。
たいてい、病気をすると体に悪いものが入り込み熱になっているので、漢方では苦いものが多いですね。
特に皮膚病、アレルギーは体が冷えていても皮膚には熱があるので清熱剤を使います。苦いです。
また、子供の病気を治す薬は甘いものになっている。
これにも意味があります。
飲んでくれないと意味がないので、飲みやすい、これが第一。
そして、甘味は脾に入り胃腸を立て直しやすい。
子供は脾胃がまだ未熟で大人のようにいろいろ食べられない、消化吸収がうまくできないために様々な病気になってしまう。
なので、脾胃を丈夫にして病気を改善してあげます。
もちろん、胃腸が弱くなっている大人が服用することもできます。
こんな感じに、味も重要なんです。
濃い味が好きな方、
化学調味料で味覚が鈍感になっている方、
実はこの味覚異常だけで体の不調に気づきにくく治りにくいので注意しましょうね。