「オーガニック」の話

こんにちは、山本です。

 

最近、というかここ近年でよく耳にするようになった「オーガニック」というワード。

はたしてこれは何を意味するものなのか、というのを今回はお話ししたいと思います。

 

「オーガニック」とは「有機」と同じ意味をあらわす言葉です。

農薬や化学肥料に頼らず、太陽・水・土地・そこに生物など自然の恵みを生かした農林水産業や加工方法を指します。

 

◇ 過去3年以上にわたり無農薬、化学肥料、土壌改良剤などを使用せずに、有機的な手法で栽培されていること。

◇ 人工添加物や保存料は使用しない。

◇ 遺伝子組み換え原材料は使用しない。

などの規定があり、認証されると「有機JASマーク」をつけることができます。

 

 

ではなぜオーガニックが良いとされているのか?

一言でいえば「安全性」です。

正確を期せば、「安全性が高い」「危害リスクが低い」という表記になります。

 

食品の安全は、3つの危害要因(異物などの物理的危害、菌類などの生物的危害、農薬や重金属等による化学的危害)が一定以下に抑えられているときに実現します。

このうち、物理的危害と生物的危害は、食品衛生法の下ですべての食品の安全性が担保されており、オーガニックが特別すぐれているわけではありません。しかし、化学的危害リスクは明確に異なります。

 

田畑で使う資材をはじめ、加工食品の添加物についても、可能な限り化学的なものを排除していますから、化学的危害リスクは一般の食品に比べて極めて低くなっているのです。

 

そうは言っても、オーガニックは「化学物質不検出」を保証するものではありません。

そもそも危害リスクが皆無の食品など存在しません。

あくまでオーガニックと一般食品の化学的危害リスクを比較した場合に「安全」ということです。

 

 

そして最後に、「オーガニック食品は美味しいのか?」という疑問について。

 

オーガニック食品の購入動機に関する消費者調査では、「美味しいから」というのが多い。

また、学校給食の分野では、野菜嫌いの子供がオーガニックなら喜んで食べるという例が数多く報告されています。

よって、一般論としては「オーガニック食品は美味しい」と言えるでしょうが、個々のケースで必ず美味しいかというと、それはなかなか断言するのは難しい問題です。

 

例えば、化学調味料に慣れてしまった舌には、オーガニック食品は物足りなく感じる可能性がありますし、添加物を使用していないので舌触りや歯ごたえなども気になる方もいらっしゃると思います。

 

一ついえることは、オーガニック食品は自然に近い味がする。

素材の味をそのまま楽しめるので、今となっては贅沢なのかもしれませんね。

 

それではまた・・・。